老化の多様性・恒常性を規定する    解糖系代謝・メタボライトの探索

アンチエイジング外来

世界で有数の長寿国である本邦でも、男女ともに健康寿命は平均寿命より6-7年短い。今後さらなる高齢社会の到来とともに寝たきり、要介護者増加が危惧されており、健康寿命と平均寿命の乖離の悪化が予想されます。そのような乖離現象の理由の一つは、死亡原因と寝たきり原因の違いによります。前者は悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、肺炎など内臓疾患が多いのに対し、後者は衰弱、骨折、痴呆、関節疾患など運動器疾患が重要です。

今後の予防医学では死亡原因と寝たきり原因疾患の両方をケアすることが望ましい。上記の背景に鑑み、我々は老年内科の高齢者医療における新たな予防医学的取り組みとして、2006年より京大病院内でアンチエイジング(老化予防)外来・教室をスタートした。アンチエイジング医療は老化に対する関心・知識の増加ともに注目されつつありますが、我々はアンチエイジングを「更年期アンチエイジング」と「高齢者アンチエイジング」の2種類と捉え直し、後者の実践が平均寿命と健康寿命両方の延長に寄与できると考えています。具体的には、老化に対する理解・知識を駆使して、従来の臓器別に捉われず総合内科的に予防医学を実践する。特に高齢者では、骨と血管の老化をキーワードに、骨粗鬆症、動脈硬化、フレイルなどを中心に診療。朝日カルチャーセンターなどで、アンチエイジング教室の啓蒙活動も実践中。

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受診について

京大病院高齢者医療ユニット アンチエイジング外来;毎週火曜日、近藤祥司担当。受付は11時まで